溝脇正
名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)で3日、「雛(ひな)のつるし飾り」がお目見えした。高さ3・8メートル、直径5・2メートルの回廊型の枠組みに、古い着物や帯などの布を材料に手作りした動物や花など約1万個の「細工物(さいくもの)」がひもにつるされ、ロビーを華やかに彩っている。3月3日まで。
同ホテルでの展示は13回目。今年のテーマは「飛躍の年」。卯(う)年にちなんでウサギの細工物を多く飾っている。また、世界平和を願ってツルを新たに加えた。
制作したのは、愛知県大治町の愛好会「大治町雅(みやび)の会」。会員約60人が1年がかりで一つひとつ願いを込めて作った。代表の伊藤加代子さん(75)は「大治町の新たな魅力を発信し、町づくりの役に立てれば。つるし飾りのまち大治になるのが目標です」と話した。
ロビーではほかに、ホテルマスコット「マリオットラビット」に、つるし飾りと同じ素材で作った衣装を着せた展示も行っている。
「雛のつるし飾り」は、初節句を迎える娘が健やかに成長し、良縁に恵まれることを願う江戸時代後期発祥の伝統文化工芸品で、段飾りと一緒につるして飾られる。(溝脇正)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル